オフショア開発企業とは?IT分野におけるオフショア開発について全解説!ベトナムオフショアの7つの特徴①
IT分野におけるオフショア開発とは、コスト削減や人材確保のために行われます。日本では、優秀な人材を安いコストで調達することができないからです。オフショア開発で注目を集めるのは、ベトナム、フィリピン、インドなど。ベトナムは、親日新日で優秀なエンジニアが豊富であり、人件費が安いことで人気を集めています。フィリピンは、他国と比較しても人件費が安いこと、英語力が高いことで人気の国です。そしてインドは、技術力が高いことで人気の国ですが、他国と比較するとコスト面では少し高い傾向があります。
ベトナムのオフショア開発の特徴は高い技術力と日本語能力・英語能力の高さ、そしてベトナム人の人件費の安さ、ベトナムのアットホームな国民性です。日本におけるオフショア開発の半数以上をベトナムが占めています。今ベトナムのオフショア開発企業では、日本人のエンジニアが求められていることをご存じですか?特に、上流工程がわかる人材は幅広く求められていますので、これから転職を考えている方には、注目するべき企業になるでしょう。
今回は、ベトナムのオフショア開発に焦点を当てて、7つの特徴をお伝えしていきます。参考にして転職に役立ててください。
オフショア開発とは?日本で開発するのと何が違う?転職しやすい?
エンジニアにとって、オフショア開発と日本で開発するのとでは何が違うのかが気になるでしょう。オフショア開発企業に転職を考えても、果たしてうまく行くのかも気になります。まずは、オフショア開発と日本での開発の違いを理解しておきましょう。
オフショア開発とは
オフショア開発とは、海外で開発業務を行うことです。日本からオフショア開発企業にオフショア開発を依頼するということは、海外の人材が開発業務に携わります。海外人材の方が人件費が安いため、一般的には、海外の人材に開発業務を任せるのです。ですが、日本人がオフショア企業に就職した場合は、日本人は日本で開発業務に携わることができます。オフショア企業だからといって、必ずしも海外赴任をし、海外で開発業務を行うわけではありません。
ニアショア開発との違い
ニアショア開発とは、海外ではなく、国内の離れた拠点で開発を行いコスト削減を試みる開発方法です。ニアショア開発であれば、海外の人材に頼ることなく、日本で日本の人材による開発が実現します。そのため、ニアショア開発企業に就職した場合は、沖縄や九州、北陸、東北などの本社から少し離れた拠点での開発業務に携わるケースが多いでしょう。もちろん本社勤務でコンサルティングなどを行い、拠点に指示を出す役割のエンジニアになることもできます。ニアショア開発は、オフショア開発とは違い、活躍の場が日本国内に限られることや、日本の一般的な開発企業でと働くこととあまり変わりがない点が特徴です。キャリアアップを目指したい場合や、環境を変えて仕事をしてみたいなどの希望がある場合はオフショア開発企業への転職の方が適切になるでしょう。
エンジニアにとって日本のオフショア開発との違いは何?
日本人エンジニアにとって、日本の開発企業で開発業務を行うことと、オフショア開発企業で働いて開発業務に携わることで何が違うのでしょうか。開発を行うという意味では同じことかもしれませんが、実は違いもあるのです。オフショア開発企業では、現地の安い人件費の外国人が下流フェーズのプログラミングを行います。日本人がオフショア開発企業に就職することで、下流フェーズのプログラミングを担うケースは少ないでしょう。なぜなら、日本人の人件費は現地のエンジニアよりも高額だからです。
日本人エンジニアはオフショア開発企業では、コンサルティング、要件定義や設計などの上流工程を行います。日本語がネイティブに話せて、日本企業からの信用を得られるメリットがあるからです。日本でSEとして上流工程をこれまでも行っていた方は、オフショア開発企業の方が、大きなプロジェクトを担当できるメリットもあります。わざわざ小さなプロジェクトをオフショア開発しようとする日本企業はほとんどありません。
そのため、オフショア企業で開発案件に携わるということは、日本の大企業などの大きなプロジェクトに参画できる機会も得られることになるでしょう。これまで日本でも上流工程を行っていたSEにはキャリアアップのチャンスともいえます。
オフショア企業には転職しやすい?初めてでも大丈夫?
オフショア開発企業では日本人のエンジニアを幅広く募集しているため、転職しやすい企業です。もちろん初めてでも大丈夫。そして親日である、ベトナム企業であれば、日本で働くベトナム人は基本的に日本語が堪能なため、コミュニケーション面で困ることもありません。インドのオフショア企業などは、日本語が苦手なエンジニアも多く、コミュニケーション面で苦労するケースも多々あります。フィリピンのオフショア企業では、英語が堪能なエンジニアが多いため、あなたが英語力に長けていれば、コミュニケーションは取りやすいでしょう。もしもオフショア開発企業への転職を検討するなら、初めてのケースでは日本語が通じやすいベトナム企業が適切です。
ベトナムのオフショア開発企業の7つの特徴
では、ベトナムオフショア開発企業の7つの特徴をお伝えします。ベトナムオフショア開発企業は、日本でのオフショアシェア率もNo.1であなたに合った企業が見つかりやすいでしょう。
技術力が高い
ベトナムのエンジニアは、技術力が高い特徴があります。ベトナムは政府が、2025年までの国家デジタル変革プログラムを承認していることもあり、IT人材の育成に力を入れている特徴も。そのため、エンジニアの数が豊富でレベルも高い特徴があるのです。
日本語能力が高い
ベトナムでは、小中高校でも日本語教育を取り入れている省があり、日本語が堪能な特徴があります。ベトナム人は、日本で働きたい、就職してからも日本語が必要だという意識も高く、第二外国語として、日本語を選択する学生が数多くいます。また、他国と比べて、日本語を学ぶ人口の増加率も高いことが挙げられ、2015年から2018年の3年間の間に、日本語を学んだ人口の増加率は268%という数値も。ベトナムのオフショア開発企業に就職しているベトナム人の多くが日本語を話せることも特徴です。
英語が堪能
また、ベトナム人は勤勉で外国語への熱意も高く、英語が堪能な人が多いことも特徴です。日本人よりも英語が堪能なベトナム人は多いでしょう。そのため、コミュニケーション面で困るケースが少なく、もしも日本語が苦手なベトナム人がいたとしても、英語のコミュニケーションは可能なケースが多いのです。
ベトナム人のコストの安さ
ベトナム人はアジア圏内でも人件費の安さは、目立ったものがあります。
引用:アジアの労務コスト比較、意外に大きい賃金水準の地域差 | 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ
中国・インド、フィリピンなどよりも人件費は安く、オフショア先としても日本にとっては嬉しいアジア圏です。ミャンマーのオフショア開発も昨今では人件費の安さから注目されていますが、ベトナムと比較すると、オフショア開発の経験が浅く、技術力の面では、ベトナムの方が優れています。また、ミャンマーのインフラ整備はまだ完全でもなく、インフラ面で困るシーンがあるかもしれません。
アットホームで働きやすい
ベトナムオフショア開発企業の大きな特徴の一つに国民性がアットホームという点が挙げられます。良い意味でも悪い意味でも、仲間意識が強く、一緒に働く仲間は日本人でもベトナム人でも他の外国人でも仲間として扱います。パーティーなども盛んで家族としての付き合いを好む傾向があり、働きやすい職場環境といえるでしょう。悪い意味では、あまりアットホームな環境が好きではない日本人には、「付き合いが悪い日本人」と感じられる可能性があるという点です。日本人はプライベートと仕事を区切りたい人も多いため、馴染めない国民性であることは否めません。しかし、アットホームに働きたい方には、嬉しい特徴だといえます。
時差が2時間で業務時間にズレが生じにくい(祝日も少ない)
ベトナムと日本の時差はたったの2時間です。そのため、現地との連絡が取れないことはなく、開発担当者と話ができないというシーンは少ないでしょう。また、ベトナムは祝日も日本ほど多くはなく、まとまった休みがあり、連絡が取れないという点もほとんどありません。
日本のIT企業より残業は格段に少ない
また、残業面では、日本のIT企業よりも格段に少ない特徴があります。ベトナム人は勤勉な国民性ですが、勤怠時間は日本人よりもシビアに働くでしょう。できないことはできないといい、できることを決まった時間でこなすという点では、日本人でも働きやすい環境だといえます。これまで残業の割に給与が増えないなどと悩んでいた方には、ベトナムオフショア開発企業は働きやすい環境といえるでしょう。