ASP.NETとは?ASP.NETの特徴とメリットを解説
あらゆるモノをインターネットに接続させていつでもアクセスできるIoT(Internet of Things)を目指すMicrosoft社の経営戦略を実現させるための環境として「.NET」をスタートしました。それから、システム開発の効率向上をはかり、それをベースとして、開発に役立つ機能を搭載するASP.NETをリリースしました。本記事ではASP.NETについてより具体的に理解するために、その特徴と強みについて紹介します。
ASP.NETは強力な開発フレームワーク
.NET
「.NET」は、主として「.NET Framework」を指す言葉として使われています。NET Frameworkは、2000年6月に開発元であるマイクロソフト社が打ち出した「Microsoft .NET(マイクロソフト・ドットネット)」という構想がベースになりました。
マイクロソフト社のビジョンは、大規模なネットワークサービスを構築するため、あらゆる電子機器をインターネットに接続させる(IoT)経営戦略を策定しました。
.NET を使用すると、複数の言語や、エディター、ライブラリを使用して、Web、モバイル、デスクトップ、ゲーム、IoT など向けにアプリケーションをビルドすることが可能です。
.NET6へのマイグレートに関しては、「【NTQ Engineer Insight】.NETアップグレードアシスタントで、Windows上のデスクトップアプリを.NET6にマイグレート」もぜひご参照ください。
ASP.NETとは
ASP.NETはActive Server Pages .NETの略で、マイクロソフト社が提供している.NET Frameworkに搭載されてます。ASP.NETは、動的なWebページを作成するために使用されるWebアプリケーションフレームワークです。クライアント側とサーバー側の両方のスクリプトがASP.NETで動作することができます。開発者がC#やVBを十分に理解していれば、このフレームワークをフルに活用することができます。
同社が提供している Visual Studio 等の統合開発環境を用いて、 Webテクノロジーの専門知識や、HTML や HTTP などの基本的なテクノロジーに精通していなくても、高機能な Web アプリケーションを開発できることが特徴です。
WEBアプリケーションの開発に関しては、「WEBアプリケーションの開発手順とは? 仕組みや開発言語を紹介」もぜひご参照ください。
ASP.NETのコンポーネント
ASP.NETは、以下のコンポーネントで構成されています。
・言語
.NET Framework内に存在するさまざまなプログラミング言語。例えば、VB.netやC#などの言語があり、アプリの開発に使用されます。
・ライブラリ
ウェブサイトやウェブベースのアプリケーションを作成するために開発者が使用するすべての必要なコンポーネントを持つ、異なるクラスのライブラリでいっぱいのベース。
・共通言語ルーチン
共通言語基盤の CLI(The Common Language Infrastructure)とも呼ばれ、ドットネットプログラムが実行されるプラットフォームです。開発者は、例外処理やガベージコレクションなどの主要なアクティビティを実行するために使用します。
ASP.NETの特徴
ASP.NETフレームワークを使用すると実際にどのようなメリット・デメリットがあるか、より具体的に解説していきます。
ASP.NETのメリット
複数のプログラミング言語に対応している
ASP.NETは、プログラミング言語に依存せずに、複数のものに対応できます。つまり、開発者はC#やVisual Basic.NETのような好きな言語を選ぶことができるのです。また、その実行時間は共通の言語に基づいています。
複数の開発者がプロジェクトに参加している場合、それぞれの開発者が自分のプログラミング言語を使用することができます。
ASP.NETでよく使われているプログラミング言語は以下の通りです。
C#
VB.NET
JScript.NET
F#
C++ 他
開発コストを抑えられる
ASP.NETはオープンソースのプラットフォームであるため、基本機能を無料で使うことができます。その上、企業は.NETの専門開発者を雇用し、高度にカスタマイズされたアプリケーションを作成することができます。
また、ASP.NETで作成されたプログラムには、再利用可能なコードが多く含まれています。そのため、ASP.NETの開発者は、より簡単にプログラムを管理し、必要に応じて修正することができます。つまり、ASP.NETを使用することで、アプリケーションのメンテナンスコストを大幅に削減することができます。
コーディング時間を短縮
Web開発モデルを活用することで、より少ないコーディングで済みますから、納期が短い案件や大規模なアプリケーションにとても役に立ちます。また、全体的にコードの品質を向上させるために、コードレビューが多いです。
継続的なモニタリング
これも他のフレームワークに対して差別化できる機能です。アプリケーションやページの状態を常にモニタリングできるため、トラブルが発生したら自動的に停止・再起動することになります。
クロスプラットフォーム
ASP.NETの開発サービスは、あらゆるプラットフォームで企業向けに提供されています。このフレームワークはすべてのプラットフォームをサポートすることができるクロスプラットフォームです。ASP.NETのウェブアプリ開発では、Windows、Mac、Linux上で動作するアプリケーションを作成することができます。
ASP.NETのデメリット
開発コスト
ASP.NETはオープンソースなのに、コストというデメリットがあります。その主な理由は、いくつかの機能にコストがかかるからです。支払いをしない限り、これらの機能を使用することはできません。例えば、Windows Server Permissions、SQL Server Permissions、Visual Studio Permissionsなどです。また、初期費用を支払った後も、メンテナンスにかかる費用は覚悟しなければなりません。
それに加えて、このフレームワークで使用される維持管理は、一般的にWebサーバーのリソースをより多く必要とします。このすべては、全体的な費用を増加させる可能性があります。
カスタマイズ
開発者は、アプリに変更を加える際に注意する必要があります。現在のバージョンで行った変更は、新しいバージョンでは機能しない可能性があります。また、現在の変更を実装するためには、GitHubのようなコミュニティの助けが必要になります。
セキュリティ
他のフレームワークと比較して、ASP.NETは特定のセキュリティ機能を欠いています。それらの機能のいくつかは、パスワードのリセット、電子メールアカウントの検証、およびユーザー名のリマインダーです。したがって、特別な注意を払わない限り、すべてのアプリケーションは脆弱になる可能性があります。
ASP.NETでできること
ASP.NETで開発できるアプリケーション
多くの開発者は、他のWebフレームワークよりもASP.NETを使おうとする傾向にありますが、ASP.NETのメリットを活用できる特定の業務等を知っておくことが重要です。複数の開発実績に基づいて、その使用が有益になるシステムを以下にまとめました。
Webサイト、REST API、マイクロサービス、リアルタイムのコンテンツプッシュなど、多様な Web アプリケーションを構築できます。
.NETを使うことにより、業務効率化システムや在庫管理などの重要な業務システムを開発することが可能です。
特にWindows上で動作するアプリケーションや、Webサービスを効率的に開発できます。
Windows認証を利用してセキュリティが配慮されたアプリケーションを開発できます。
企業の営業管理、顧客管理、販売管理、在庫管理、財務会計、給与会計などの業務管理システムなどです。
まとめ:Windowsの開発環境で圧倒的な力を発揮するASP.NET
上記の内容からわかるように、ASP.NETはWebサイトやWebアプリケーションを開発する際に最適なフレームワークです。ASP.NETは非常に高速で、使いやすく、費用対効果が高く、信頼性が高く、開発者のコミュニティで非常に人気があります。また、プロジェクトの規模や複雑さに関係なく、文字通りあらゆる種類のプロジェクトに使用できます。
ASP.NETの開発について、無料でご相談を承っております。ご興味をお持ちの方は、是非一度お気軽にお問合せください。
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