Laravelとは?人気No.1のPHPフレームワーク のメリットや特徴について解説
Laravel(ララベル)は、今最も注目を集めているPHPフレームワークであり、多くの開発者がその学習のしやすさや充実した機能と便利さに魅了されています。
この記事では、この人気NO.1のフレームワークLaravelの概要とそれを利用してできること、メリットやデメリットを徹底的に解説いたします。
Laravelとは
PHPとは
PHPは動的にWebページを生成することができるサーバーサイドのスクリプト言語です。他の言語と比較して仕様や文法が簡単なため習得しやすく、MySQLなどのデータベースとも連携が容易なため、WordPressなどを含むWebアプリケーションの開発に広く使われるスクリプト言語です。
WEBアプリケーションの開発に関しては、「WEBアプリケーションの開発手順とは? 仕組みや開発言語を紹介」もぜひ合わせてご参照ください。
Laravelとは
上記でも紹介した通り、LaravelはPHPの代表的なフレームワークとして世界的に普及しています。
ちなみに、フレームワークとは、多用するコードに機能性を加えて形成された構造、枠組みのことを意味し、PHPを使用してWebアプリケーション開発する際のベースとして機能するソフトウェアと理解していただければ問題ありません。
アプリケーションを作成するために便利な関数やクラスが用意されているため、これらを利用して初心者でも比較的簡単にコードを記述してアプリケーションを開発することができます。また複数人の開発者による分業体制も構築しやすくなります。
Laravelは2011年に登場したPHPフレームワークですが、開発者 Taylor Otwell 氏の2013年のTwitterでの発言によれば、小説「ナルニア国物語」に登場する王都「Cair Paravel(ケア・パラベル)」から命名しています。機能の拡張性の高さやコードの読みやすさ、初心者でも比較的すぐに習得できるという学習コストの低さから、フレームワークの中でも特に高い人気を博し、世界で最も利用されているPHPフレームワークと言われています。
他のWebアプリケーションのフレームワークに関しては、「【2022年版】Webフレームワークのベスト10選!」もぜひご参照ください。
Laravelの特徴
Laravelを使うメリット・デメリットをあらかじめよく把握しておきましょう。
Laravelのメリット
内蔵のアクセス制御システム
Laravelでは、ユーザー認証とロールベースのアクセス制御をコントロールすることができます。
必要なオプションはすべて内蔵されていますので、ユーザー認証ロジックとアクセス制御は洗練されたものになり、その結果、より安全性が高まります。
Laravelは、既存のCodelgniterフレームワークのより高度な代替品として作成されました。Codelgniterには、認証システムの内蔵サポートなど、多くの便利な機能が欠けていました。Laravelには、ログイン、登録、パスワードリセットなど、必要なすべてのステップからなる認証システムが搭載されており、1つのコマンドで実行することができます。
MVCモデルを採用している
Laravelは、MVCベースのPHPフレームワークで、プレゼンテーション層とビジネスロジックの間の緊密な分離を確保します。MVCとは、Model、View、Controllerの略です。モデル(ロジック、データ処理)、ビュー(UI)、コントローラーの処理(インターフェース)を分離するデザインパターンです。MVCを使用することで、コーディング構造を簡素化し、作業を容易にすることができます。また、それぞれの機能が独立するため、分業開発もしやすくなります。
簡便なメール連携システム
現代のシステムにとってメール連携機能は、望ましいだけでなく、すでに必須となっています。Laravelでは、Mandrill、Amazon SES、Sendmailなどのドライバを使用することができます。メールはクラウドでもローカルサービスでも送ることができます。
データベース連携が管理しやすい
LaravelのEloquent ORMは、Web開発者にシンプルなActiveRecordの実装を提供し、データベースとのやりとりを簡単かつ短時間で行えるようにします。PHPの構文を使ってデータベースクエリを書くことができ、データベースを更新または修正するためにSQLを書いたり、知る必要がありません。
データベース移行がしやすい
Laravelのマイグレーションシステムは、データ損失のリスクを最小限に抑えながら、データベースを拡張することができます。データマイグレーションはPHPの助けを借りて行われるため、開発者の作業も容易になります。そうすると、データベースのマイグレーション機構を内蔵し、手間をかけずにデータベースの同期を高速化することができます。
利用している開発者が多いため情報も多く、日本語のドキュメントも充実している
多くのPHPフレームワークには価格がついていますが、LaravelはWeb開発者向けのオープンソースのフレームワークです。また、このフレームワークをサポートする強力なコミュニティがあり、Laravelに関する公式ドキュメントや学習サイトが充実しているため、より高度で柔軟なフレームワークを作ることができます。。また、他のフレームワークに比べて、日本語サイトのドキュメントが豊富であり、基礎から応用までどのレベルに対しても学びやすい環境といえます。
Laravelのデメリット
コードが複雑化しやすい
自由度が高ければ高いほどコードが複雑化しやすくなります。Laravelの魅力の1つとしては自分の思うとおりにコードを記述できるが、その反面、このデメリットに十分に注意すべきです。また、最初の設計をしっかり行わないと、分担体制を実施しにくいし、作業効率が落ちるリスクもあります。
処理速度が遅い
Laravelは多機能で開発しやすいと評価されていますが、その分のメモリの使用量が多いため、処理速度は他のフレームワークに比べて遅い傾向にあります。そのため、速度を高く求めるシステムへの活用は十分に検討する必要があります。
Laravelでできること
Laravelで開発できるアプリケーション
Laravelは、シンプルな1ページのウェブサイトからエンタープライズレベルのソリューションまで、あらゆる複雑さと目的のウェブアプリケーションを構築することができる強力なフレームワークです。そのため、それを採用する企業が非常に多く、事例はIT、金融、旅行、エンターテイメント、小売など、さまざまな業界にわたります。ここ数年の開発実績に基づいて、下記の通り、Laravelで開発した案件の傾向をまとめました。
業務システム開発
Webアプリケーション開発
Webサイト制作
掲示板・口コミサイト制作
SNS制作
Eコマースサイト
LaravelとWordPressの違い
Webサイトを作成しようとする際、LaravelのほかにはWordPressもとても普及していますが、それぞれの特徴と向いている分野を見てみましょう。
WordPressはWebサイトを構築するために設計されたプラットフォームであり、LaravelはWebアプリケーションを設計するために使用されるフレームワークです。WordPressの場合、ユーザーはコーディングの知識を必要としませんが、Laravelを使用する場合はその知識が必要とされます。
それぞれのプラットフォームには、他と異なる独自の機能がありますが、簡単に言えば、WordPressは、よりシンプルなWebページやブログ、小規模なオンラインショップに向いています。その一方、Laravelは、より複雑で大規模なサイトに広く使用されています。つまり、カスタマイズされたバックエンドシステムを必要とする複雑なeコマースサイト等には、Laravelは、より良いソリューションとなりえます。
まとめ:Laravelで開発するWebアプリケーション
この急速に進化する技術分野において、Laravelはここ数年、ユニークなWebアプリケーションの構築で継続的な人気を得ています。Laravelは、日常のユースケースのあらゆる側面をカバーするエレガントな機能を提供していますので、これからも拡大が続いていくと見込まれています。
NTQでは、具体的にLaravelに関連したWebアプリケーションの開発業務や、実際にLaravelで開発することで、具体的にどのようなことが実施可能なのかについてのご相談を承っております。是非一度お気軽にお問合せください。