【完全保存版】オフショア開発を失敗させないための3つのコツ
デジタル庁の新設やDXの推進、コロナ禍での既存ビジネスの見直し等、近年IT分野においてはますます需要が拡大し、衰える気配はありません。この需要拡大と同時に、日本の人口減の背景も重なり、IT分野におけるエンジニアの不足は深刻な課題となっています。
これらの背景の中、ITシステム開発において海外で進める「オフショア開発」に対して、「エンジニア不足の解消」「コストの大幅な削減」が見込めるとして、ますます注目されだしています。
確かに、以前よりオフショア開発には失敗してしまうといったようなネガティブな面がある一方、オフショア開発をうまく活用して、ITシステム開発を強みとしてビジネスを大きくしている企業や事例も多数出てきているためです。
本記事では、これまで多数のオフショア開発を行ってきた経験をもとに、よくある失敗事例や失敗させないコツ、NTQの工夫をまとめてみました。少しでも、オフショアでのITシステム開発の手助けになれればと思います。
■オフショア開発のよくある失敗事例
NTQジャパンではこれまで多数のオフショア開発を行ってきましたが、まずよくある・よく聞く失敗事例をまとめてみました。これらを事前に把握し注意・避けることで対策をとりましょう。
①コミュニケーションがうまくいかず失敗
そもそも、日本人同士でもコミュニケーションが難しいケースもあるため、異なる言語や文化を持つオフショアでの開発では、尚更コミュニケーション面で問題が発生します。
日本では当然と思われていることが、当然ではない場合もあるため、出来上がるものは当然ながら、加えて業務を進めるプロセスにおいても、認識がずれ、コミュニケーション面で失敗する場合があります。
日本人同士でもミスコミュニケーションが発生する場合もあるように、たとえ、オフショア開発で日本語を話すBrSEをアサインした場合でも息は抜けません。
②上流工程(要件定義・仕様書)の不明瞭さが原因で失敗
どのようなものを開発するか等の上流工程(要件定義・仕様書)が不明瞭なままで、進めてしまったことが要因で失敗するケースもオフショア開発で多々あります。
実際の現場の業務に耐えられないものであったり、基本的な機能の不足など、当然と思われるようなことでも伝えられていない場合、不十分な状態で納品されるなどをしばしば耳にします。
長く一緒に仕事をしていた日本人同士では伝わるような、当然の定義やアウトプットのイメージ、仕事を進めるプロセス等は言語や文化が異なるため、伝わらないケースが多いです。
少し気を抜くだけで、想定していたものと大きく変わったアウトプットとなる場合が発生します。
③スケジュール通りに納品されず失敗
納期においてもスケジュールどおりに納品できないといった事例もあります。
要因の一つとして、日本でも起こりうるものですが、認識のズレや仕様の追加や修正による納期遅れはやはりどうしても発生しがちです。
また、それ以外としても、海外オフショアでは日本と比較するとスケジュール感としては、緩い傾向があります。
ベトナムでは通勤時の渋滞や季節によっては停電が発生する場合も日本よりも多くあるため、このような背景で思うように作業に取りかかれないケースも起こりえます。
■NTQの失敗させない3つのコツ・工夫
では、これらのよくある失敗事例をもとに、如何にして成功に繋げられるかのコツをNTQとして以下の点で工夫しています。
①コミュニケーション面でのコツ・工夫
まずはじめに、より深いコミュニケーションを実現できる人をアサインするためにも、「日本での勤務経験のある人」「ITの基本知識を持っている人」を軸にコミュニケーターを厳選しています。
また、口頭のみではなく、形に残るように会話の内容をテキスト化することであったり、様々なコミュニケーションツールを駆使して、イラストや図でのコミュニケーションも効果を大きく発揮できるため、NTQやお客様にもお願いし緻密なやりとりを図ります。
- 直接お客様とやりとりをするコミュニケーターを厳選します
- お客様とベトナム側との打合せは、日本法人のNTQの営業も参加します。コミュニケーションをサポートいたします
- 必要な場合、日本のパートナー様にコミュニケーションのサポートも依頼しています
- コミュニケーターへの日本国内のIT資格取得の推奨
- 独自ツールを使ったナレッジマネジメント
- 日本人シニアマネージャーが現場に常駐
- プロジェクト開始前のコミュニケーション方法の定義づけの徹底
②上流工程(要件定義・仕様書)でのコツ・工夫
コミュニケーション面と並び、要件を如何に詰められるかにおいても失敗させないためにとても重要な点となります。NTQへのお問合せ時は、とても抽象的なものでも構いません。要件が固まっていない状態でご連絡をいただいても問題ありません。
そこから、弊社も総力でヒアリング等を実施しますので、緻密に仕様を固めていきましょう。
- 積極的なコミュニケーションによるお客様の要件を明確化
- NTQのBrSEがお客様に出向。お客様と現地の開発者を仲介。ベトナムに情報を早く正しく展開。
- 必要に応じて日本のパートナー様に参加してもらい。細かい仕様・要件を一緒に確認
- ビジネスアナリストによるお客様の業務プロセス理解の徹底
③スケジュール(納期)面でのコツ・工夫
上記の点と関連しますが、やはり言語や文化の違いによる認識のズレを起因とする、納期遅れが発生しがちです。そのため、より細かいコミュニケーションやレビューを実現するために、アジャイル開発での進行を多く取り入れています。
- アジャイル開発の推進
- 様々なコミュニケーションツールを通じて積極的にお客様とやり取りを行い、認識を合わせます
- 受け入れまでのスケジュール感に合わせたプロジェクトマネジメント
- 顧客ニーズに合わせたテスト計画の共有とそのタイムラインの遵守
■オフショア開発を失敗させないための3つのコツのまとめ
以上、オフショア開発におけるよくある失敗事例と失敗させないための工夫を記載しました。
根本的にはコミュニケーション面、もっと具体的に掘り下げると上流工程(要件・仕様書)の曖昧さに起因して大きな失敗が発生するケースが多いです。逆に言えばこの2点をしっかり押さえることができれば、失敗せずに開発を進めることが可能となります。
初めてのオフショア開発には多くの不安や懸念が多くあるかもしれません。ただ、オフショア開発には「エンジニア不足の解消」「コストの大幅な削減」の課題を解決し、大きなビジネスリードにつながる可能性も秘めています。
まずは小さなプロジェクトからスタートさせることでも良いかもしれません。また、NTQであれば、少しでも体験いただくために、SESとして弊社のエンジニアをお客様の開発チームに参画させていただくことも可能です。
少しでも気になる点がありましたら、お気軽にお問合せください。
また、失敗させないコツ・工夫のさらに詳しい情報を知りたい方には、無料の資料も用意しておりますので、以下より、是非ダウンロードくださいませ。
・「失敗から学ぶオフショア成功法」ダウンロードページ
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