ラボ型開発チームを作るなら、ベトナムがおすすめ。その理由とメリットを解説
近年、日本でもコロナ禍から急速にリモートワークの定着が進み、それに合わせたツールを導入する日本企業も増えてきました。国内でも仕事における「居住地の壁」がなくなってきた今、「ラボ型開発」も身近なものとなりつつあるのではないでしょうか。本記事では、ラボ型開発とはどのようなものか、なかでも海外に開発を委託する「オフショア開発」で注目されているベトナムでのラボ型開発を勧める理由と企業側のメリットについて紹介します。
ラボ型開発の特徴
ラボ型開発とは、特定の案件に対して専用のチームを作って開発していく形態で、期日までに「契約した業務の完遂」を目指します。そこが、「仕事の完成」を目指す受託型開発との大きな違いです。
契約期間内であれば、仕様変更や修正に対しての追加料金はかからず、増員にも柔軟に対応できます。例えば、新規事業や既存のサービスの運用や改善など、方向性が明確に定まっていない案件はラボ型開発向きといえるかもしれません。
重要なポイントとしては、開発コストが抑えられる点が挙げられます。特に案件立ち上げ負荷を抑えられますが、中・長期に及ぶことが多いため、継続的に予算確保が可能な案件に適しているでしょう。
また、IT業界の人材不足の折、一定期間、専属の優秀なメンバーを確保して開発ができるのも大きな魅力です。ノウハウの蓄積も進み、仕事のスピードやスキルも上がることが期待できます。メンバーの育成や結束力の向上にもつながっていくでしょう。
ラボ型開発をオフショアで実施すべき理由
まず、コスト面が挙げられます。ラボ型開発は案件数に関わらず、固定メンバーを一定期間、確保するため、案件が少ない場合、費用が割高になってしまいます。国内に比べて海外、特に東南アジア諸国の人件費は物価の違いもあって低い傾向にあるため、オフショアにすることで優秀な人材を確保しながら、人件費を抑えることができるでしょう。
また、オフショア開発.comでおなじみの株式会社Resorzが発行する「オフショア開発白書2021年・ベトナム版」によると、ベトナムにおけるオフショア開発の契約形態はラボ型契約が53%と最も大きな割合を占めています。オフショア全体での契約形態別割合を見ると、ラボ型契約は32%にとどまり、請負型(受託型)契約が63%で最も多くなっています。つまり、ラボ型開発はベトナムにおけるオフショア開発の得意な形式と言えるでしょう。
⮚ 詳しくは、「ラボ型開発とは何か?請負開発との違い、オフショア開発との相性についても解説!丨ベトナムオフショア開発」を参照ください。
ベトナムが注目される理由
上記のようにラボ型開発はオフショアとの相性がよく、なかでも ベトナムが注目されています。その理由はどのような点にあるのでしょうか。
IT人材が豊富
ベトナムは国を挙げてIT人材育成に力を入れています。9年間の義務教育期間があり、中学、高校でSTEM(科学・技術・工学・数学)教育を実施し、大学でもIT教育を強化。政府の施策により多くの教育機関でITのトレーニングコースを提供しています。
海外からの案件も獲得できるように英語、日本語教育を取り入れている教育機関が多く存在しています。ラボ型開発のように中・長期間、同じメンバーと仕事をしていくなかで「言語」は重視される要素のひとつです。語学に長けたメンバーがいれば、開発期間中にもスムーズなコミュニケーションが期待できます。
ベトナムは2020年の国別生活費指数で東南アジア9ヶ国中7位とトップクラスの低物価の国です。日本の3分の1程度の費用で開発委託できるのは大きな魅力です。
さらにラボ型開発の場合、状況に応じて追加費用なく仕様を変更できますので、開発初期段階の方向性の構築やブラッシュアップが可能です。
制度が充実
ベトナムではIT産業の育成に力を入れており、新設の外資系企業がIT部門へ投資するプロジェクトに対し、法人所得税(CIT)の減免があります。設立後4年間はCIT免除、その後9年間の50%減税などの手厚い優遇も。将来的に開発拠点を設立する際、魅力的な制度ではないでしょうか。
時差が2時間
日本との時差が2時間なので、会議や打ち合わせの時間設定が比較的スムーズにいきます。日本で、ベトナムのラボ型開発チームをマネジメントする際、コミュニケーションを密に取りやすい環境は強みとなるでしょう。
まとめ:ラボ型開発の第2拠点として魅力的なベトナム
IT産業の育成に力を入れるベトナムは、国内外でIT人材不足の折、優秀な人材獲得ならびに第2の開発拠点として魅力的な国です。ベトナムでラボ型開発チームを構築するのは、コスト面や技術面の上で企業にとって大きなメリットとなります。今や「誰が、どこにいても、上質な仕事ができる」時代。ベトナムの優秀な人材を確保し、効率的な仕事をしましょう。